一般社団法人の解散|残余財産はどうなるの?帰属先と清算手続き

一般社団法人の解散では、債務を弁済した後に残った残余財産を社員や役員に分配することはできません。清算手続きを進める中で、この残余財産は適切な帰属先に引き渡されます。具体的には、まず定款に記載された帰属先が優先され、次に社員総会の決議によって帰属先が決定されます。

いずれの場合も、国や地方公共団体、公益法人、または類似の事業目的を持つ非営利法人などが対象です。これらの帰属先が決まらない場合は、最終的に国庫へ帰属します。また、解散から決算結了までには清算に伴う様々な費用が発生するため、計画的な手続きが求められます。

本記事では、一般社団法人の解散後の残余財産はどうなるのか、帰属先や決算手続きについて解説します。

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【結論】一般社団法人の残余財産は社員や役員に分配できないKitagawa

結論として、一般社団法人が解散した際に残った財産(残余財産)を、その法人の社員、設立者、役員といった関係者に分配することは法律で禁止されています。

株式会社のように出資者に対して残余財産の分配を行うことはできず、これは一般社団法人が持つ「非営利性」という本質的な性格に基づいています。

たとえ定款に社員への分配を許容する規定を設けたとしても、その条項自体が無効と判断されます。

なぜ残余財産を分配できないのか?法律で定められた非営利性が理由

一般社団法人の残余財産を分配できないのは、法律で定められた「非営利性」が根拠となっています。

ここで言う非営利とは、利益を上げてはならないという意味ではなく、事業活動によって得た利益を社員や役員などの構成員に分配してはならない、という原則を指します。

この考え方は、法人が得た利益や財産は個人のために還元するのではなく、法人の事業目的や社会的な公益のために活用されるべきだとするものです。

そのため、法人の最終的な活動段階である解散時においても、残った財産を個人に帰属させることは認められていません。

解散時に残った財産はどこへ?残余財産の帰属先3パターン

社員や役員への分配が禁じられている残余財産は、法律で定められた手順に従って処分されます。

残余財産の帰属先を決定する方法は優先順位が定められており、大きく3つのパターンに分類されます。

まず、法人の定款に帰属先に関する定めがあるかを確認し、定めがなければ社員総会の決議によって帰属先を決定します。これらの方法によっても処分されない財産は、最終的に国庫に帰属する仕組みです。

パターン1:定款で定めた者へ帰属させる

残余財産の帰属先として最も優先されるのは、定款で定められた者への譲渡です。法人は設立時に、解散時における残余財産の帰属先をあらかじめ定款に規定できます。

ただし、帰属先として指定できる対象には制限があり、社員や設立者、営利を目的とする法人などを指定することはできません。指定が認められるのは、国、地方公共団体、公益社団法人・公益財団法人、または自法人と類似の事業を目的とする他の非営利法人などに限定されます。これ以外の者を帰属先とする定款の定めは無効となります。

パターン2:類似の事業目的を持つ他の法人へ寄付する

定款に残余財産の帰属先に関する定めがない場合や、定款で指定された者が財産の受け取りを辞退した場合は、社員総会の決議によって帰属先を決定します。この決議を経て、残余財産を特定の団体へ寄付または贈与することが可能です。

この場合の寄付先も、定款で定める場合と同様の制限を受けます。具体的には、国や地方公共団体、公益社団法人・公益財団法人、自社と類似の事業を行う一般社団法人・一般財団法人、NPO法人などが対象です。社員個人や営利法人を帰属先に選ぶことはできません。

例えば、特定の社会貢献活動を行っていた一般社団法人が解散する際、同様の活動を行うNPO法人や公益財団法人に残余財産を寄付するケースが考えられます。これは、法人が目指した社会的目的を、他の非営利団体を通じて継続させる意図に基づいています。

なお、寄付する財産の種類(現金・不動産など)や評価額によって、受け入れ側の手続きや税務上の扱いが異なるため、事前の十分な確認と調整が必要です。

パターン3:最終的に国庫へ帰属させる

定款に定めがなく、社員総会でも帰属先が決まらない場合や、指定された者が財産の受け取りを拒否した場合など、前述の2つの方法で処分できなかった残余財産は、最終的に国庫へ帰属します。これは法律によって定められた最終的な財産処分方法です。

具体的には、清算人が裁判所に申し立てを行い、財産を国庫に納める手続きが進められます。これにより、法人の財産が私物化されることなく、最終的に社会へ還元される仕組みが確保されています。

まとめ

一般社団法人が解散する際の残余財産は、法人の非営利性という原則に基づき、社員や役員へ分配することが法律で禁じられています。残余財産の帰属先は、第一に定款の定め、次に社員総会の決議という優先順位で決定され、いずれでも処分されない場合は国庫へ帰属します。

いずれの場合も、帰属先は国・地方公共団体・公益法人、または類似の事業目的を持つ非営利法人に限定されます。解散および清算の手続きを進める際は、これらの法的制約を正しく理解し、適切な手順で財産を処理することが重要です。

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