こんにちは、今日はよろしくお願いします。最近、一般社団法人を無料で作ることができるツールがあると伺ったんですがそのあたりについて教えてください。
クラウドサービスの企業が、一般社団法人に関しても無料で作成できるサービスを提供しています。以前は会社設立などは税理士に依頼して行うことが一般的でしたし、社団法人に関しては無料で提供されることはあまりなかったですね。
そういったサービスを利用すると、具体的にどのようなプロセスで無料で社団法人を作成できるのでしょうか?
基本的には本人が申請を行います。クラウドサービスを通じて、必要な情報を入力し、質問に答えることで書類が生成される仕組みです。
ただし、全てが完了するわけではなく、定款認証や法務局への申請などの手続きが必要です。その部分に関しては、おそらくクラウドサービス利用者が一部対応することもあるかもしれません。
無料ツールの普及により、社団法人の設立依頼について御社でも影響が出ているのでしょうか?
統計はとっていませんが、当社に寄せられる問い合わせから見ても、無料版との違いについて質問が増えています。無料版では対応できないケースもあり、そのあたりのご相談も増えています。
具体的には、どういった点が無料ツールだと対応できないのでしょうか?
例えば、そういった無料ツールでは、非営利型には対応していないのです。そもそも営利型、非営利型、さらに言えばNPO法人との違いに至るまで、はっきり理解をされているお客様は少ないわけです。
それを踏まえますと、お客様側のやりたいこととか、ビジネスモデルとか、そういったことをヒアリングしないと、最適な形で作れない可能性もあるのかなと思っています。
御社で対応されている非営利型と営利型の社団法人の割合は、どのような比率になるのでしょうか?
弊社においては、非営利型が半分以上を占めている印象です。学会や業界団体、資格認定団体などが多いですね。ただ、世の中一般では営利型のほうが多いのではないでしょうか。
非営利型を選ぶ場合、どのようなビジネスモデルが一般的ですか?
一般的には、会費収入がある場合が多いです。例えば、資格認定を取得した人がその後会員になるとか、学会に参加している方が会員として加盟するといった形もあります。また、建設業界などでも、業界団体に加盟している企業が会員となり、その会費が主な収益源となることがあります。この様な場合は非営利型を最初から使った方がより有効であるとは思います。
その他にも、例えば社団法人は、議決権を社員2人以上が持つというのがあるのですが、社員という文字通りで理解された結果、トラブルになったりします。
社員のトラブルですか?
実は議決機関が一人一票だから、すごく大事なのに、代表の方が、社員を自社の従業員にしてしまって、ご自身は議決権を持ってないっていうのもここ最近見たことがあってですね、そのあたりも作ってしまった後ではなかなか変えるのも大変になります。
この最初の設計という点でも、やっぱりある程度プロがヒアリングしないと、正しくない作り方になるリスクっていうのはやはりあるかなと思いますね。
なるほど。無料ツールでは単純に設立はできても、その後の社団の運営を見据えたところまではアドバイスは得られないリスクもありそうですね。知識がある方じゃないと難しそうです。
ある程度はそうですね。ただ、その知識というところも、一般社団法人の法律に詳しいのは、結局私たちのような専門家だと思いますので……。そういう点では、一般社団法人の設立を無料ツールで、というのはかなりハードルが高い気がします。
あとは社団法人は、非営利法人という枠組みの中に入るので、NPOに近い所もあるわけです。具体的に言うと、その事業目的が、こういうことをして、こういう社会に貢献するための事業を行うみたいな、そういう理念というか、創業者の想いみたいなものを言葉にするってところもしっかりと表現することが大事になります。
そのあたりもやはり私たちだったらこういう表現でどうでしょうかといったアドバイスも出来るんですが、無料ツールだと難しいのではないか、とは思いますね。
最後に石下さんの所属するゴールさんの強みや価値について教えていただけますか?
私たちは、過去に700件以上の社団法人や協会の設立や運営をサポートしてきた実績があります。また、ただ社団法人を作るということだけではなくて、お客様がやっていきたいこととか、そのビジネスモデルに合った社団法人を最適な形でご提案することを大切にしています。
それだけではなく、弊社で協会設立をして下さったお客様からは基本的に相談料を頂いていないんです(※)設立前も設立後も、ちょっとしたことをすぐにプロに聞けるというのはとても価値のあることだと思っているんですね。
(※:作業が発生する場合は別途お見積となります。)
それはかなり大きなメリットですね。
はい、やはり起業される方はご自身の本業に集中して頂きたいんですね。設立した後も、議事録を作らないといけないとか、何か変更が必要になるかもしれないとか、あとは役員の任期の管理はどうしたら良いのか、とか。いろいろ出てくると思いますし、もっと言えば、じゃあ税理士さんとかもそろそろつけようかなとか。特に非営利型だと会費が非課税になる可能性もありますし。こういうモデルであれば、この名前の商標を取ったほうが良いですよ、とかですね。
設立後も、きっと分からないことが出てきますので、私たちとしては作って終わりではなく、経営者の皆様に心を込めて伴走していくことを理念としているんです。
なるほど、確かに専門的なサポートが受けられるのは頼りになりますね。今日は貴重な情報をありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。何かご質問があればいつでもお気軽にどうぞ。