【専門家インタビュー】一般社団法人を用いた協会の設立について

協会を設立する際の一般的な手続きについて教えてください
実務的には、団体であれば株式会社でも協会と名乗ることができるんですけれども、弊社ですと95%以上が一般社団法人で作っています。

ただ、その前提として、どのようなビジネスモデルなのか、会員区分や会員規約をどうするのかとか、全体の設計をしたうえで、その内容に即したような一般社団法人を作るというステップになるかなと思います。

社団法人でないと協会は作ることが出来ないのでしょうか?
法人格が無くても任意団体として〇〇協会と名乗ってるところは少なからずありますが、デメリットもあります。例えば銀行口座も協会の名称+個人名という形しか作れません。

あとは任意団体ですと権利の主体になれないので契約書を結ぶ時にも〇〇協会っていう名称では基本的にはできなくて、個人の名称になります。あとは、例えば会員さんを集めたとしても協会としてのお財布も結局は代表者個人の口座になるので、例えばその代表の方が何かあったら基本的には引き継げません。

一般社団法人の設立について、行政書士の役割としてどういうサポートをされていますか?
一般社団法人の設立に関する手続きのサポートはもちろんですが、ビジネスモデルに応じて最適な形でのご提案などを意識しています。その他、もし認定講座を作るのであれば受講規約、認定講師を作るのであれば、講師との業務委託契約書、その後会員制度やコミュニティの運営を考えていれば会員規約など、業界やビジネスモデルによってニーズも違いがあります。

他にも入会申込書の雛形や、協会ごとに必要な規定や規約類を作るというのも特徴ですね。

協会を作る上での法的な注意点について教えてください。
まず、社員や理事をどなたにするのかというのはとても重要なポイントになって来ます。具体的に言えば議決権をどうするのか、社員は増やしていくのか、理事がいいのか、相談役や会長などを置くのかという機関設計も大事ですし、ビジネスモデルや関係性に応じた規約や規程類の整備などはとても大事です。

また、場合によっては協会名や資格の名称などで商標を取得するのか、また、会費や寄付金などの非収益事業があるようであれば非営利型の一般社団法人を検討するのか、そもそも事業自体が非収益事業なのかも含めヒアリングさせていただき、それぞれ弊社の提携する弁理士や税理士をご紹介させていただくこともしています。

協会の種類がいくつかあるとのことですが、それぞれの特徴や適したケースについて教えてください。
そうですね。例えば同じ業界の方々で一般社団法人協会を作るというパターンがあります。以前お手伝いした太陽光パネルのリサイクルに関して、廃棄物業界の方が連名で作られるとか、あとはドローン関係で建設業界の方々が入るとか、そういった形もあります。

それぞれの特徴にあった形として、社員構成や理事をどうするのか、各会社の社長にするのか?現場担当者にするのかとか、様々な論点が出て来ますし、あとは違う種類といえば多いのは資格認定系ですね。資格認定ビジネスともいわれますけれども、その認定資格を出す時の箱として一般社団法人〇〇協会みたいなのを作るというのが最近多いかなと思いますね。この場合は税制優遇を検討されている方も多いので、その可否をアドバイスするということも多いです。

これまでの経験に基づいてきめ細やかにヒアリングしていきます。

協会ビジネスの設立をお願いした場合、どのような内容をヒアリングされるのでしょうか?
そうですね。まずは、協会設立の目的について伺います。例えば、認定資格であればもっと広く多くの方に知ってほしいというのもあるでしょうし、ご自身の分身というか同じようにコンテンツを提供できる人を作っていきたいというところもあると思うんですね。

その他にも、例えばその業界団体連合型というか同じ業界の方々でやるというのであれば、参加される企業を増やしていくのかとかですね。その他にも正会員、準会員、賛助会みたいなものを作っていきたいということもあると思いますので、そういうビジネスモデルの全体設計みたいなところをお伺いした上で、目標設定したところから逆算をして、必要になるものを一緒に考えていきます

その中で必要に応じてサポートさせていただきます。商標や税制優遇など弊社だけではできないところに関しても、協会ビジネスに強い専門家をおつなぎしています。

協会の役員の選任や退任、運営面で行政書士がどのようにサポートできるのでしょうか?
手続きとしては役員の変更登記が発生します。あとは役員様に関して任期が設定されていまして、例えば理事は最長二年になるので、期限管理をさせていただくとか、議事録を作成させて頂いたりですね。このあたりは設立後も継続してお手伝いすることも多いです。もちろん登記は提携の司法書士に依頼をしております。

期限管理を怠ってしまうと、任期切れは登記を怠っていたとして裁判所の方で過料請求が来たりですね。あとは法務省のほうで一般社団法人を解散させられてしまうんですね。その場合には一定期間内に復活の登記をしないと、そのまま無くなってしまったりもしますので役員の任期の管理はとても重要です。この管理も専門家が関わるメリットの1つだと思います。

その他にも、私自身もう十年以上ですね。一般社団法人を運営しているんですね。そのような実際に経営してきたからこそ話せる経験談もお探しできるというのも強みかなと思っています。ざっと700件以上お手伝いさせてきてさせていただいています。

最後に協会ビジネスをお考えの方にメッセージをお願いします。
協会ビジネスといっても、本当に様々なモデルがあります。例えば、我々がサポートさせていただいてるところでも、これまでは認定講師を作ることに注力していたところ、(アドバイスさせて頂き)認定講師はご自身一人で利益率重視という形態にシフトされた例などもあります。

今ではオンラインを駆使しながら、どんどん会員さんを増やしていらっしゃいます。ご自身がどうなっていきたいのか、どういった時に幸せを感じるのかも違うわけですから、それをまあ体現できるようなビジネスモデルを設計していくこと大事だと思います。あとはそれに合わせた法人の作り方だったり、規約や書面関係の整備、商標の整備など、守りの施策もあわせて考えていかないといけないなと思っています。

今日は有難うございました。
有難うございました。

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